【第5回】可能(5)と室の八島

ITエンジニアが芭蕉と学ぶ英語構文

著者:西野 竜太郎(@nishinos

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登場人物

芭蕉

江戸時代の俳諧師。「おくのほそ道」の旅で、東北と北陸を巡って俳句を詠む。

曽良

芭蕉の弟子。「おくのほそ道」で芭蕉に随行する。

ワタシ

21世紀の英語翻訳者。「おくのほそ道」で芭蕉に同行してIT英語を教える。

これまでのあらすじ

21世紀への時間旅行を企てる松尾芭蕉は、旅行中の費用をプログラマーとして働きながら工面しようとする。しかし「プログラマー35歳定年説」を知ると断念し、代わりに年齢に関係ない英語スキルを「おくのほそ道」の道中で学ぶことにする。

芭蕉は出発前に住居を他人に譲り、旅立つ。江戸から北に向かい、草加を通過した。

可能(5)と室の八島

昔の短歌の歌枕うたまくらにも読まれている「むろ八島やしま」、現在の大神おおみわ神社(栃木県栃木市)を訪れている。

この神社にまつられているのはコノハナサクヤヒメ(木花咲耶姫)なんです。コノハナサクヤヒメは、神である夫のニニギノミコトに不貞を疑われるのですが、「神の子ならどのような場所でも生まれるはずだ」とむろに入って火を放ち、そこで子どもを産んで身の潔白を証明したという話です。

そこから「室の八島」と呼ばれるようですね。八島というのは、煮炊きに使う竈のことです。

ワタシ

へえ、随分とお詳しいんですね。

いやあ、ははは。神道を学んでおりましたから。

火が燃えるホットな室の中にエントリーということか。その勢いでこの記事もホッテントリーに入るかな? こんなつまらんブログじゃ無理じゃろうな、ガハハハハ。

……。

ワタシ

ま、まあ、気を取り直し、英語の勉強でもしましょうか。

今日も引き続き「可能」を示すときに使える表現です。「available」という形容詞で、「入手可能な」、「利用可能な」、「閲覧可能な」といった意味です。例文を見てみましょう。

Additional information will be available.

追加情報が入手可能になります。

Terms of Use are available at example.com/terms.

利用規約がexample.com/termsで閲覧可能です。

No updates are available for your smartphone.

お使いのスマホでアップデートは利用できません。

availableの後ろには前置詞が置かれることがあります。「どこで」はatやin、「なにで」はforです。一般的な構文はこうなります。

<今回の構文>

[無生物主語] [be動詞] available (at/in/for [場所/物]).

[無生物主語] が ([場所/物] で) 利用可能です。

丸かっこ内の要素は省略可能です。

アプリの場合、ファイルや情報が入手できるとか、オプションが利用できるとか、そういう表現は頻繁に出てきますから使えそうですね。

ワタシ

そうですね。実際は「No 〜 is available」や「〜 is not available」のような否定形がエラー・メッセージで使われる例も目立ちます。

よし、では、さっそくその構文を使ってみるか。

Unit Two will be available shortly!

(弐号機は間もなく使用可能になります!)

これでよろしいか?

ワタシ

はい、結構です。

(どういう意味……?)

◆  ◆  ◆

現在の埼玉県を縦断して、栃木県に入った。次はいよいよ日光に向かう。

…… 次回に続く

今回の地図

草加から、室の八島である大神おおみわ神社へ。