グローバリゼーションとは
「グローバリゼーション」という言葉は、国境を超えて経済的、社会的、文化的につながる状態を指します。しかしソフトウェア(アプリやウェブを含む)でグローバリゼーションと言う場合、やや意味するところが異なります。
ソフトウェアのグローバリゼーションとは、「インターナショナリゼーション」と「ローカリゼーション」との組み合わせを指します。一般的にインターナショナリゼーションは「開発」(実装)する際に行います。一方、ローカリゼーションでは主に「翻訳」をします。この2つの作業を経て初めて、ソフトウェアはさまざまな言語を話し、さまざな地域に住むユーザーに使ってもらえるようになるのです。
インターナショナリゼーションとローカリゼーションの詳細は、以下のリンクからご覧ください。
グローバリゼーションの「デザイン」とは
先述のように、インターナショナリゼーションは主に開発、ローカリゼーションは主に翻訳に関係します。グローバリゼーションでは「技術」と「文化」という異なる性質のものを扱うのです。
通常、インターナショナリゼーションを担当する開発者とローカリゼーションを担当する翻訳者は別々の組織で働いているため、グローバリゼーションのプロセス全体を見渡すことは困難です。専門分野が異なる開発者と翻訳者ではコミュニケーション上の問題もあるでしょう。グローバリゼーションを成功させるには、目標を明確にしつつ、問題となりそうな部分をあらかじめ把握し、プロセス全体が円滑に進むよう「デザイン」しておく必要があります。ここで言うデザインとは、グラフィックやインテリアのデザインではなく、「目的をもって具体的に立案・設計すること」(『デジタル大辞林』の3番めの定義)という意味です。つまり、場当たり的な開発や翻訳ではなく、どのような特徴を備えたグローバル・ソフトウェアをどう作るのか、企画や設計の段階から考えることがグローバリゼーションのデザインなのです。