【第11回】不可能(6)と白河の関

ITエンジニアが芭蕉と学ぶ英語構文

著者:西野 竜太郎(@nishinos

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登場人物

芭蕉

江戸時代の俳諧師。「おくのほそ道」の旅で、東北と北陸を巡って俳句を詠む。

曽良

芭蕉の弟子。「おくのほそ道」で芭蕉に随行する。

ワタシ

21世紀の英語翻訳者。「おくのほそ道」で芭蕉に同行してIT英語を教える。

これまでのあらすじ

21世紀への時間旅行を企てる松尾芭蕉は、旅行中の費用をプログラマーとして働きながら工面しようとする。しかし「プログラマー35歳定年説」を知ると断念し、代わりに年齢に関係ない英語スキルを「おくのほそ道」の道中で学ぶことにする。

芭蕉は出発前に住居を他人に譲り、旅立つ。江戸から北に向かい、日光東照宮、那須温泉の殺生石、遊行柳などを見物する。

不可能(6)と白河の関

芭蕉たちは「白河の関」の跡に来ている。

ここが有名な「白河の関」の跡ですよ。かつて奥州への入り口で、さまざまな短歌で歌枕として詠まれている有名な関所です。

ほれ、お主はこれを持って通りなさい。🍉

ワタシ

これは、スイカですか……? なぜ?

21世紀の人間は、門を通るときにスイカをかざすんじゃろ? ガハハハハ。

(それはSuicaじゃ……)

ワタシ

では、英語の勉強を始めましょうか。

今回は「不可能」の表現の最終回で、「unable to」の構文です。最初にサンプル英文を見てみましょう。

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<今回の構文>

[主語] [be動詞] unable to [動詞].

[主語] は [動詞] できません。

「be unable to」は、助動詞cannotと同じ意味になりますよね? どこで使うんでしょう?

ワタシ

たとえば「未来」の「可能」を表したいとき、助動詞willとcannotの両方は同時に使えません。そこで2つめのサンプル英文にあるように「will be unable to」とすると、未来と可能の両方の意味を伝えられます。そういうときに便利です。

では、試しにその構文で作文してみよう。

Our Kettenkrad is unable to cross this bridge.

我々のケッテンクラートはこの橋を渡れない。

これでよろしいか?

ワタシ

はい、結構です。

(どういう意味……?)

◆  ◆  ◆

白河の関で、曽良は一句詠んでいる。

の花を かざしに 関の晴れ着かな (曽良)

(昔の人は関を越えるとき正装をしたそうだが、私は持ち合わせないので卯の花を頭に飾ろう)

…… 次回に続く

今回の地図

遊行柳ゆぎょうやなぎから、白河の関の跡へ。