【第13回】確認とあさか山

ITエンジニアが芭蕉と学ぶ英語構文

著者:西野 竜太郎(@nishinos

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登場人物

芭蕉

江戸時代の俳諧師。「おくのほそ道」の旅で、東北と北陸を巡って俳句を詠む。

曽良

芭蕉の弟子。「おくのほそ道」で芭蕉に随行する。

ワタシ

21世紀の英語翻訳者。「おくのほそ道」で芭蕉に同行してIT英語を教える。

これまでのあらすじ

21世紀への時間旅行を企てる松尾芭蕉は、旅行中の費用をプログラマーとして働きながら工面しようとする。しかし「プログラマー35歳定年説」を知ると断念し、代わりに年齢に関係ない英語スキルを「おくのほそ道」の道中で学ぶことにする。
芭蕉は出発前に住居を他人に譲り、旅立つ。江戸から北に向かい、日光東照宮などを経て奥州に入る。須賀川宿を出て北に向かっている。

確認とあさか山

芭蕉たちは和歌の枕詞で有名な安積あさか山(現・福島県郡山市)を訪れている。

曽良

この安積山は、古今和歌集に収録されている「みちのくの 安積あさかの沼の 花かつみ かつ見る人に 恋やわたらむ」に出てくる枕詞の地ですね。

芭蕉

そうじゃ。で、「かつみ」という花はどれじゃ? かつみ、かつみ。

ワタシ

地元の人に聞いてみましたが、かつみという花は知らないようですね。

芭蕉

そうか、ここまで来たのに残念じゃのう。

<おもむろに足元の花を2輪摘み、それを両手で頭にかざす>

ぼよよーん。

曽良

(それはかつみではなく、さゆりでは……)

ワタシ

そろそろ英語の勉強でもしましょうか。

今回は「確認」を表す表現で、「動詞 that …」という命令形を使った構文です。動詞にはCheck、Verify、Ensure、Make sure、Confirmといった言葉が入ります。

まずサンプル英文を見てみましょう。

Check that the Wi-Fi settings are correct.

Wi-Fi設定が正しいか確認してください。

Ensure that you have shut down your computer.

お使いのコンピューターが終了したことを確認してください。

Confirm that you want to erase your personal data.

個人データを消去することを確認してください。

構文にするとこうなります。

<今回の構文>

Check/Verify/Ensure/Make sure/Confirm that [主語] [動詞].

[主語] が [動詞] することを確認してください。

曽良

日本語ではすべて「確認」となっていますが、英語はcheckやverifyなど複数の言葉が対応していますね。違いはあるんですか?

ワタシ

ほぼ同義語ですが、状況によって微妙にニュアンスが違うことがあります。たとえばconfirmは、ユーザーの選択を「確定する」というニュアンスで用いられることがあります。

芭蕉

では、試しにその構文で作文してみよう。

Make sure that your AT field is deployed.

ATフィールドが展開されていることを確認してください。

これでよろしいか?

ワタシ

はい、結構です。

(どういう意味……?)

◆  ◆  ◆

芭蕉はおくのほそ道の旅で、和歌に詠まれている歌枕の地を訪れることを目的としていた。今回の安積山に続き、次回も「しのぶもぢ摺り」を目指す。

【本連載はしばらく休載となります】

今回の地図

須賀川宿の等窮とうきゅう宅から、安積山へ。